ブラック企業にいるならすぐに転職童貞を捨てるべき
最近、Twitter上で田端信太郎と北野唯我氏の対談での「転職童貞」というキーワードが話題になっている。
本記事ではいまだに「転職」という言葉は依然としてネガティブな言葉を持っている人が多い一方、企業の寿命は短くなり人生は長くなるので転職せざるをえない
「大転職時代」が近づいている。
転職すること自体を大げさなものと捉えずに
自分のキャリアの棚卸をし、キャリアアップできる人材になろう
というのが、この対談記事の内容である。
この記事を見た感想は、やはり2人の意見と同じくなるべく早いうちに転職を一度経験するべきではないかということである。
この記事を見ていて33歳になる自分自身のことを振り返ってみた。
僕自身は今の会社で2社目である。つまり1度転職を経験している。
新卒で入社している会社は都内の小さな広告代理店である。
まぁ、広告代理店というと響きはいいが、小売店のチラシやポスターや小物を製造したりというどちらかというと非常に地味な会社であった。
この会社の在籍期間は1年半と短い。
2008年に入社した当時は小さい会社ながらも上り調子の営業成績を残し、営業会議では目標達成のインセンティブが配られる光景が多くみられた。
世界恐慌の波は当然、日本へも波及し、多くの企業は削れる範囲のコストを削減する状況となり、広告販促費の削減に踏み切った。
当時覚えている記憶では、売り上げも三分の一程度に急落したと思う。
経営危機に陥った会社がした対応は従業員の給与カットである。
表面上は週の出勤を3日に減らした業務短縮の上での給料カットであるがもちろん皆が当たり前のように週5日の出勤を続けた。
給与は19万円の月収が15万円になった。
そこから税金もろもろ引かれ12万円前後の手取りだったと思う。
さらに、現金収入がほしいという会社の意向でビルの1階のスペースにて居酒屋を開業し、そこで社員を働かせた。
営業部長が料理をつくり、課長がシェーカーを振り、僕たちがウェイターをやる。
18時~終電まではそちらの居酒屋で働く日々であった。
もちろん、賃金は12万円の手取りもまま変わらない。
社長が印刷会社などの仕入れ先をお客として招き、仕入れ先の担当者はなんとも言えない表情で「大丈夫ですか?」と小声で声をかけてくる。
今振り返ると、そんな労働環境なんてすぐに飛び出せばいいという正解は簡単に見つけられる。
ただ、あの時はそんな考えは頭に思い浮かばなかった。
「せっかく1年営業をやってきて仕事を覚えたのだから、もう少し活躍できる人材になるよう経験を積みたい。」
という気持ちと
「一緒に働いてきた仲間を裏切れない」
という気持ちがあった。
結局会社の業績は上向くことはなく、ある日僕を含む3人の営業マンが社長に呼び出され転勤を命じられる。
事実上の退職勧告だと受け取り、3人とも会社の退職を伝えた。
結局そこから、転職エージェント会社に登録し少し時間はかかったものの
今の職場に入社することが決まった。
当たり前であるが、以前のような劣悪な労働環境からは解放された。
賃金についても月給ベースでも大幅にあがったし、ボーナスももらえる。
年収ベースでは1.5倍に近くまであがった。
かつての自分を振り返えると、そこから逃げられないという状況があるのと同時に
「そうすればよい環境になるのか?」ということを考えること自体を放棄してしまったように思う。
別に密室に閉じ込められていて身柄を拘束されていたわけでもないので
転職サイトに登録し情報を入れられる状況にすることや転職フォーラムに足を運ぶ、友人の会社の労働環境についてもっと知るなど
いくらでもできることはある。
思考を働かせておく環境に自分を置いておかなければ、資本家に搾取をされる日がまた来るのではないかと思う。
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改めて、キャリアを棚卸し、自分の商品価値を上げることを念頭において仕事に臨んでいこうと思う。
ブログやTwitter界隈でも田端さんの新刊は評判になっているので田端マインドを吸収したい。