日々のあれこれ

雑記ブログです。30代独身サラリーマンが見たり、考えたり、経験したことなどあれこれ書いていきたいと考えています。

【映画DVD】「友罪」を見終わった感想

ふと立ち寄ったTSUTAYAの新作コーナーで目についたのは「友罪」という映画。

15本ほど並んでいたが、レンタルされずに残っていたのはわずか2本。きっと話題作なのだろうという期待を持って貸し出し精算を行いました。

 

さっそく昨晩、観賞。

感動して号泣!ハッピーエンドで幸せ!

なんてのにはほど遠くて心の中にもやっとした何かがのこっただけという感覚。でもこの「もやっ」とした感覚を残せる作品は、少なくても自分が見てきたなかでは希少な気がします。

 

本作品は2つの視点から罪を犯した人生のその後を描いています。

そのメインストリームとなるのが生田斗真演じる「益田」と瑛大演じる「鈴木」の2人の友情を築いていくストーリーです。

 

二人の出会いは町工場。ジャーナリストを志ながらも夢破れ町工場で働くことになった「益田」と、正体不明な陰気な男「鈴木」。同期入社の2人ははじめは、ぎこちない関係性を保つものの、次第に益田に対し笑顔を見せ始める鈴木。関係性が深まるものの、鈴木の持つ決して目を背けることのできない過去を知る益田。

 

決して償いきれないはずの過去を他人がどのように対峙するのか?それがこの映画の注目になります。

 

物語の途中で鈴木と恋仲の関係になる夏帆演じる「美代子」。物語の終盤でけっして許されないスズキの過去を知ったときにどのように反応するのか。

 

そして、友人となった益田は鈴木の罪にどう対峙するのか?

 

そして、もう一方のストーリーとして描かれるのがタクシードライバーとして勤務する佐藤浩市が演じる「山内」

彼には息子がいますが、昔に3人の幼い命を交通事故の加害者として奪っています。

 

人殺しの父親としての「人生」を生きていく、山内。

そんな中、加害者である息子が結婚するという話が耳に飛び込んできます。

そして、刑期を全うし、法律上は罪をつぐなったはずのこれから幸せを掴みとろうとする息子に対し、父親である山内は、どのような言葉を投げ掛けるのか?

 

遠いようで実はあっという間に身近な問題になる可能性がこの映画には描かれています。

 

自分が当事者になったときに、適切な振る舞いとはどのような振る舞いなんだろうか?

何度も考えさせられます。

 

一晩経ちましたがもちろん答えなんてでません。

 

映画自体のクオリティーも高く特に瑛大の演技には息が苦しくなるほどのリアリティーを感じさせられます。