香港旅行でぼったくりタクシーに遭った話
おおよそ半年前に男友達と2人で2泊3日で香港旅行へ行った。
ほぼほぼ楽しい思い出となった旅行であったが、ひとつだけ悲しい思いをした。
ぼったくりタクシーに遭った。
2日目の夜に僕たちは香港の有名観光地で世界有数の絶景を楽しめるヴィクトリア・ピークへと向かった。
もちろん有名観光地だけあり、人・人・人である。
山のふもとから山頂まではピークトラムという列車に乗るのが一般的な方法であるが
その行列たるや凄まじいものがある。
長蛇の列に並んでいると路面に止めたタクシーから、並んでいる人々に話かけるタクシー運転手の様子を何回か目撃をした。
先の見えない列にうんざりしていた僕は
「タクシー乗ろうか?」
と友人に提案するも友人は
「こういう場所はぼったくりタクシーが多いからやめよう」
との返答。
たしかに事前にインターネットで調べた中では、ぼったくりが多く、地元の警察も取り締まりの強化を行っているとの記事があった。
しぶしぶ列に並ぶこと2時間半程度やっとピークトラムに乗車ができ、僕たちは山頂へと向かった。
ピークトラムの絶景はさすがという感じ。
と同時にこれが男2人ではなくすてきな恋人と一緒だったらもっとロマンチックであろうと考えたり・・・
絶景を楽しんだ後の下山の方法は、
①ピークトラムに乗る
→すごい列
②バスに乗る
→すごい列
③タクシーに乗る
→すごい列。しかし次々にタクシーが来るので進みが早い。
というわけでタクシーを選択し、タクシー乗り場の行列に並ぶ。
10分程度並び、いよいよ次が自分たちの順番となり、タクシーが付くのを待っていると、すさまじい勢いでクラクションを鳴らし、列に横入をしたタクシーが僕たちの前で停車をする。
すごく嫌な予感がする・・・・
(たしかこんな感じの車だと思う)
運転手は50代くらいの小柄であるが筋肉質のおっさん。
とりあえず、ガイドブックを開き目的地のレストランを指し示す。
すると「オッケー。ナンバー1レストラン!ナンバーワン!」
声がでかく、めちゃくちゃテンションが高い。
少しひるむ僕たち。
「ジャパニーズ?コリアン?」
との質問をされる。
「ジャパニーズ」
と答えると
「ジャパニーズ!イエーイ!」
とにかくテンションが高い。
運転はすごく荒いが実はこの人いい人なのでは?という気持ちが僕の中に芽生えていく。
タクシーに乗ることおおよそ10分。
市街地に入り、もうそろそろだと、説明をされる。
この時、メーターが指し示していたのはたしか80前後の数値であった。
1ドル14円程度なので1,200円くらいか。
日本のタクシーに比べても相当安い。
友人に話かける僕。チップも含めてキリのいい100で渡そう。
チップなんていらない。ぴったり払おう。という友人。
そこでタクシーは止まった。メーターは80の後半の数値を指し示している。
と思ったのもつかの間。
メーターが一瞬で350に切り替わった・・・
呆然とする僕たちに。
運転手は
「ハイウェイ、ハイウェイ!」
どうやら高速に乗ったと主張しているがそんなもの乗っていない。
「ハリー!」
すさまじくののしってくる運転手。
僕たちは頭が回らない状況で
「まあ、仕方ないか・・・」
といい言われるがままにお金を出してしまった。
すごい勢いで発信するタクシー。送る僕たち。
ナンバーワンと言われたレストランに入り、席に座り呆然とするぼくたち。
「まあ、2人で5,000円ちょっとか。いい勉強になったね」
と、自分を納得させる言葉を出すが、僕の目にはうっすら涙が。
今、思い返すと、なんであんな簡単にお金を出したのか。
むりやりにでもタクシーを出れば向こうもおおげさにしたくないのであきらめたのでは。
そもそも、向こうのハイテンションにこちらも「イエーイ」などと乗ってしまったことで、こいつらはチョロいとカモにされたのではないか。
おかしいテンションには同調してはいけない。しっかり自分の頭で冷静に判断をできるようにテンションは保っておくべきであろう。
今となってはひとつ考えさせられるいい機会になった。